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運動のペースを変えたいなら傾斜歩行はいかが?

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上り坂を歩くと当然息が切れます。傾斜をウォーキングしたりランニングしたりする運動をすると、筋肉に負荷がかかり、心拍数が上がり消費カロリーが増えます。

 

 

 

どんな運動にもあてはまりますが、傾斜を歩く運動にはメリット・デメリットがあります。

 

 

 

この記事では、傾斜について、そのメリット、デメリット、カロリー消費量、傾斜歩行と通常歩行の比較について検証します。

 

 

 

傾斜について

勾配あるいは傾斜は、足の下の地面やトレッドミルが足に対してどれくらい傾いているかで決まります。

 

 

 

外なら、その坂の勾配を示す道路標識がある場合があります。勾配が6%なら、道路を水平に100フィート進むごとに6フィート登る計算です。

 

 

 

このように計算が複雑なため、全ての坂の傾斜や勾配を知ろうとしたり、屋外の平坦ではない地形を歩いていたりしている時は尚更、勾配を知るのは難しいことです。

 

 

 

 

いつも同じ坂を歩いたり走ったりしている場合を除いて、地面は場所によって常に変化しますし、当然傾斜や勾配も常に変化します。

 

 

 

屋外を歩く時

ウォーキング中に地面の勾配を知りたければ、「MapMyRun」 「MapMy Walk」のようなアプリケーションをスマートフォンにダウンロードして利用すると良いでしょう。

 

 

 

トレッドミルで傾斜運動をしている時に一番大事なことは、自分で傾斜を決められることです。トレッドミルで運動していると、通常は運動時間が進むにつれて傾斜が自動的に変わる設定になっていますが、手動で傾斜を調節したり、好きな傾斜を選んだりすることもできます。

 

 

たいていのトレッドミルは傾斜0%から0.5%刻みで最高15%まで変更できます。

 

 

 

屋外のウォーキングやランニングで経験するような様々な地形に慣れるために、様々な勾配の上り坂、下り坂をトレッドミルで試すのも良いでしょう。

 

 

 

まとめ

通常トレッドミルは傾斜0%から0.5%刻みで最高15%まで変更できる。屋外での傾斜トレーニングでは、傾斜を知るため、地図やアプリケーションの利用を勧める。

 

 

 

 

傾斜歩行のメリット

運動している時に何かを変えてみることは、運動パフォーマンスを改善され、伸び悩みの状態を打破し、モチベーションを維持する上で良い事です。簡単にできることは、いつものウォーキングやランニングに新たに傾斜を取り入れることです。以下に傾斜歩行の5つのメリットを紹介します。

 

 

 

心拍数を上げる

どのような運動でも、運動をすると心拍数が上がります。休息中は、心拍数が最も下がった状態で、安静時心拍数と呼ばれます。

 

 

 

運動を始めると、心拍数は、運動の強度に応じて、最大心拍数と呼ばれる状態まで上がり続けます。

 

 

 

安静時心拍数と最大心拍数の中間当たりに持ってくるようにするのが、理想的な有酸素運動量です。

 

 

 

平坦な道を歩いたり走ったりするだけでも、もちろん心拍数が上がります。トレッドミルの傾斜をきつくしたり、丘を歩いたり走り始めると、たとえその速度がゆっくりでも心拍数が上がります。丘を走る場合、盛り上がっている部分を一つ越えるごとに心拍数が上がることが、研究結果から分かっています。

 

 

 

18人の健康な男性ランナーを対象に心拍数を調べる調査が行われました。5分間は平たんな道を走り、その間1分間の心拍数は平均148(bpm)でした。

 

 

 

5分間の休憩後、傾斜を2%上げ5分間走ったところ、1分間の平均心拍数は155に上がりました。

 

 

最後に傾斜を15%に上げて5分間走ったところ、1分間の心拍数は180でした。ちなみにその間スピードは常に同じでした。

 

 

 

実際の地形に合わせて体を調節する

運動でなくても、普段の生活でもほんの短時間かも知れませんが、丘やちょっとした坂を上ることがあるでしょう。いつも同じ道や地形ばかりでトレーニングをしていると、トレーニングの効果があまり発揮されない可能性があります。

 

 

屋外でも、トレッドミルでも、平坦な場所ばかり歩いていると、傾斜を歩く挑戦ができません。

 

 

 

さらに、クロストレーニングをしながら、心拍数を上げカロリーを消費させる運動のメリットを受けたいと思っている人にとっては、傾斜トレーニングはとても優れたトレーニングと言えるでしょう。

 

 

 

ポステリオール筋肉群に注目する

平坦な道を歩いたり走ったりする時には、通常四頭筋を使い、ポステリオール筋肉群の一部であるハムストリングや骨格筋はあまり使いません。一方、傾斜を歩いたり走ったりすると一歩ごとにポステリオール筋肉群を使っている感覚を感じられるでしょう。

 

 

 

丘を登り歩くと、その後骨格筋やハムストリングが「燃えている」と言われる状態になるのはこのためです。ポステリオール筋肉群が強いと、怪我をしにくく、姿勢が良くなり、運動パフォーマンスが上がり、突然予期せず何らかの力がかかっても対処しやすくなるはずです。

 

 

 

下肢筋の活動を増やす

ふくらはぎと脛の部分にあたる下肢には、前脛骨筋、腓骨筋、腓腹筋、ヒラメ筋といったいくつかの筋肉が集まっています。平坦な道から傾斜を歩いたり走ったりすることで、これらの筋肉がよく使われるようになります。

 

 

 

研究結果より、普通のよくある傾斜を歩くと、通常の道や平坦な道を歩くより、腓骨筋の動きが活発になることが分かりました。

 

 

 

このような調査結果より、傾斜歩行により腓骨筋が強化され、足首が弱い人にとって傾斜歩行は特にとても良い運動と言えます。

 

 

 

別の小規模の調査でも、トレッドミルの運動で、傾斜レベルを0度、3度、6度へときつくするにつれて、ふくらはぎの腓腹筋の動きが活発になることが分かっています。

 

 

 

カロリー消費量を増やす

運動中のカロリー消費量は、体重や活動のタイプなどさまざまな要素で決まります。傾斜を歩いているか走っているかなど、運動の強度によっても変わります。

 

 

 

 

実際平坦な道を歩くより傾斜を歩く方が、体の代謝は上がります。16人の実験参加者の結果より以下のように代謝レベルが上がることが分かりました。

 

・傾斜 0%:代謝コストは3.3W/kg

・ 傾斜 5%:代謝コストは52W/kgに上昇

・傾斜 10%:代謝コストは113W/kgに上昇

 

 

 

一般的に、体重が155パウンド(70㎏)の人が平坦な道を分速3.5m(時速5.6㎞)で1時間歩いた場合、消費カロリーは大体267カロリーです。その速度を保ちながら、丘を登った場合、消費カロリーは422カロリーです。

 

 

 

まとめ

丘や傾斜を歩行運動に取り入れると、心拍数、消費カロリー、ハムストリング、骨格筋、ふくらはぎの筋肉の動きが活発になります。また、傾斜でトレーニングをすることで、実際同じような地形に出会った時の良い練習にもなる。

 

 

 

 

傾斜歩行の欠点

傾斜歩行の利点は、その欠点をはるかに上回りますが、確かに欠点はあります。

 

 

 

平坦な道から、傾斜に切り替えると、下肢の筋肉の前後に負荷がかかります。これらの筋肉には、前脛骨筋、腓骨筋、腓腹筋、ヒラメ筋などがあります。

 

 

 

このため、体が傾斜歩行や傾斜走行に慣れるまで、それらの筋肉の痛みを強く感じるでしょう。

 

 

 

なかには過労性脛部痛(過労による脛の痛み)を感じる人もいるでしょう。その場合は、冷やしたり、ストレッチをしたり、安静にしたりする必要があります。もし、痛みが続いたり、痛みがひどくなったりする場合は、ヘルスケアの専門家や理学療法士に相談してください。

 

 

 

もし、腰痛や腰に慢性的な問題を抱えている場合は、腰の問題が悪化しないように理学療法士と相談しながら、傾斜レベルを決めるようにしましょう。傾斜がきつくなるほど、腰や臀部に負荷がかかります。

 

 

 

傾斜を1%のような緩やかなレベルから始めても、効果はもちろんありますし、その方が腰の痛みも軽減されるはずです。ポステリオール筋肉群が鍛えられてきたら、徐々に0.5%ずつ傾斜をきつくしていき、何とか挑戦できるが痛みの出ない傾斜レベルで止めましょう。

 

 

 

まとめ

傾斜歩行は、腰の問題を抱える人にとっては、腰痛がひどくなる可能性がある。そうした状況を避けるため、ゆっくりから始めて、痛みが出ない程度の傾斜にすること。体が傾斜に慣れるまでは、下肢の筋肉に痛みが出る。

 

 

 

要点

歩行は素晴らしい運動です。その強度を上げ、今までとは異なる筋肉を鍛えたい場合は、傾斜を運動に取り入れると良いでしょう。

 

 

 

トレッドミルで傾斜を変えたり、屋外なら丘を歩いたり、平坦ではない土地を選んで歩くのも良いでしょう。

 

 

 

足や腰に痛みや違和感がないか注意しましょう。ゆっくりから始め、体が傾斜の変更に慣れてから、強度を上げるようにしましょう。